ミラーレスを使い始めてよかった話
こんにちは、カメラマンの下山です。
今年はいろんなメーカーからフルサイズのミラーレス一眼のカメラが発売され、僕もソニーとニコンのカメラを仕事で使ってみました。
今年一年、ミラーレスを使ってみた感想です。
ミラーレスを使って良かったこと
・顔認証で自動的に人物の目に正確にピント合わせができる。
・ファインダーを覗かずに、モニターをみて目をカメラにつけなくても安定して撮影ができる。
・小型、軽量。
<顔認証(瞳フォーカス)で自動的に人物の目に正確にピント合わせができる>
一眼レフの顔認証のオートフォーカスも可能なのですが、
精度や速度が、人を撮るときには、あまり使い物になりません。
人の写真を撮るときに、今まで一眼レフでは顔にピントを合わせる事に必死でしたが、
ミラーレスはかなりの精度で目にピントを自動的に合わせてくれるので、撮影に「ゆとり」が生まれます。
そのため、今までよりも被写体に話しかけたり、指示を出す事が出来たりと、大きく視野が広がりました。
<ファインダーを覗かずに、モニターをみて目をカメラにつけなくても安定して撮影ができる>
僕にとってはこれがミラーレスを使う一番大きなメリットになっています。
今までの一眼レフのカメラでは、カメラに顔をしっかりつけて、ファインダーを覗いて、ピントを合わせて撮影する必要がありましたが、
ミラーレスでは顔認証オートフォーカスが安心して使えるので、ファインダーを覗く必要がなくなりました。
そのため、ローアングルや、カメラを目線の高さよりも持ち上げて、撮影が気軽にできたりします。
ミラーレスで撮影するときは、ほとんどファインダーを覗かず、液晶モニターを見て撮影する事が多いです。
これはまるで、自分の「目」が拡張されて、自分の顔から離れて、手の先に目がついたような感覚です。
モニターを見ながらの撮影は、一眼レフの撮影時のように無理な姿勢になる事も少なく、肩こりも減りました。
<小型、軽量>
カメラが小さくて軽い、ということは撮影では思いのほか重要で、
少し軽くなっただけでも疲労度が大きく変わってきます。
僕の場合、ニコンZ7にはiPadにつないで撮影するためのトランスミッターなどがついているので、写真で見た感じニコンD5と大きさがほとんど一緒ですが(^_^;)、それでもやっぱりD5より圧倒的に軽いです。
人を撮るときってたぶん、相撲を取っているお相撲さんに近いと思うんですが、ほんの短い間の撮影でも、ものすごい集中力が必要でヘトヘトになってしまうんですよね。
そのため、写真を撮る以外のことはなるべく楽にして撮影をする事に労力を注ぎ込みたいと思っています。カメラが少しでも軽いと助かります。
それでも、ミラーレスは万能ではない
今までミラーレスを使って良かったことを書きましたが、それでもミラーレスはすごい、もう一眼レフの時代じゃない!というわけではありません。
まだまだ一眼レフじゃないと難しい撮影も多いです。例えば、
・不規則に動き回るものの撮影
・逆光の時の撮影
・瞬間を狙う撮影
<不規則に動き回るものの撮影>
大きく動き回る人や物とか、動物などの撮影ではやはり一眼レフの方が圧倒的に使いやすいです。
ミラーレスではオートフォーカスがカメラ任せな部分が多くて、
ピントが「そっちじゃないよ!」という所に合わせに行ってしまう事も多いです。
一眼レフだと、オートフォーカスをある意味手動で「おりゃ!」っと強引に合わせて撮る事ができる、そんな感覚です。
<逆光の時の撮影>
ミラーレスでは強い逆光の時、モニターのコントラストが低くなってしまい、ピント合わせが極端に悪くなってしまいます。
一眼レフだと目で見たままの状態でピント合わせができるので、光の条件が悪い時のピント合わせはミラーレスよりも圧倒的にしやすいです。
<瞬間を狙う撮影>
これは僕はミラーレスの一番のデメリットだと思っています。
ミラーレスは一眼レフに比べ、いろんな動作が一眼レフよりもワンテンポ遅れます。
・電源を入れてから撮影できるまでの時間
・写真をプレビューしていて、撮影できるまでの時間
カメラをぶら下げて歩いていて、「あっ今の瞬間を撮りたい!!」
というときにミラーレスだとその瞬間みらを逃してしまう事もありました。
一眼レフだと電源オフの状態からでも、電源を入れた瞬間にパッと撮影できるので、体の一部のような感覚で撮影ができます。
そのため、今はミラーレスと一眼レフを撮影内容によって使い分けています。
僕の場合は、あらかじめ決めた場所で撮るポートレートの撮影の時はミラーレス、
予測不可能で瞬間をねらう、フットワーク優先のトレイルランの撮影などは一眼レフを使っています。
全てに万能なカメラはありませんが、ミラーレスを使うようになってから選択肢が増えて、撮影の幅も大きくなりました。
おわり。
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