2025-05-30

人物撮影で大切にしていること。心に届く、納得の一枚を。

こんにちは、カメラマンの下山です。今回は、私が日々の撮影の中で大切にしていることについてお話ししようと思います。

人物撮影は、ただ被写体を写すだけではなく、「その人らしさ」や「空気感」を捉える行為だと感じています。
撮影前・撮影中・撮影後、それぞれの段階で意識していることを整理しながら、私なりの考えをお伝えします。


🔹撮影前:観察と間合いで空気を整える

撮影が始まる前にまず大切にしているのは、「相手の空気を読むこと」です。

初対面の方の場合、緊張されていたり、「自分がどう写るのか」に不安を抱えていたりすることが多くあります。
そんなときは無理に距離を詰めるのではなく、相手のペースを尊重することを第一に考えています。

たとえば、リラックスしてもらうために軽い雑談を挟むこともあれば、逆に静かに距離を保ち、撮影の直前に最小限の声かけだけで入ることもあります。

話すか話さないかの判断も、「相手をよく観察して決める」ことが大切です。


🔹撮影中:声かけは「撮影を前向きにする大切なコミュニケーション」

私は撮影中、とにかく褒めることを大切にしています。

  • 「いいですね!」
  • 「その表情、すごく素敵です」
  • 「今のポーズ、すごく似合ってます!」

こうした声かけは、その人の中にある“自信の種”をそっと引き出すきっかけになります。

特に、撮影に慣れていない一般の方の場合、「自分の見せ方がわからない」「ポーズが恥ずかしい」といった不安を抱えていることが少なくありません。
そんなときは、声かけと的確なアドバイスで“安心して任せてもらえる空気”をつくるようにしています。

また、体の向きや顔の角度、手の位置など、細かな調整もこちらから冷静に提案します。
その一つひとつが、相手にとっての「自分らしさ」の発見につながっていると信じています。


🔹プロの方との撮影:相手の流れに寄り添うスタンスで

プロのモデルさんや芸能関係の方との撮影では、相手のペースや表現を尊重することを大切にしています。

こちらから細かくガイドするというよりも、相手の動きやアイデアを活かしながら、必要なときにさりげなく声をかける。
そんな自然な距離感を意識しています。


🔹撮影後:ただ「撮った」だけでは終わらない

撮影が終わった後は、iPadで撮った写真を一緒に確認してもらうようにしています。

「こんなふうに写っていますよ」「この表情、すごく自然で素敵ですね」とお伝えすることで、
その場の空気や感情を一緒に振り返ることができます。

写真を見る時間も撮影の一部として大切にしていて、
ただ「撮って終わり」ではなく、“ちょっと特別な体験”になるよう心がけています。


🔸「撮る」のではなく、「伝える」ために

私が目指しているのは、「その人らしさが伝わり、本人も納得できる一枚」です。

空気を感じ、声をかけ、寄り添いながら、
写真を一緒に作っていく──それが私の撮影スタイルです。

写真は、写っている人だけでなく、
その場の空気や感情までも記録するものだと思っています。

その一瞬に寄り添い、楽しみ、丁寧に向き合うことを、
これからも大切にしていきたいと思います。


📩 ご感想や撮影に関するお問い合わせは、ぜひお気軽にご連絡ください。
あなたの人生の大切な一瞬を、写真というかたちでお手伝いできたら嬉しいです。

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