小さな声かけの力

本日は出張で広島を訪れました。
広島駅は現在工事中で、歩道の点字ブロックが一部途切れている箇所がありました。ちょうどその場所を、たまたま私の目の前で盲目のおばあちゃんが杖を頼りに歩いていたので、「点字ブロックがないですが、このまま真っ直ぐでエスカレーターになりますよ」と声をかけてみました。
おばあちゃんは「ありがとうねぇ」と笑顔で応えてくれて、私もとてもあたたかい気持ちになりました。ほんの一言、ほんの一瞬のやりとりでしたが、それだけで自分の心が穏やかになるのを感じました。
その瞬間、ふと数年前のある出来事を思い出しました。
以前、ある取引先の経営者の方と一緒に新幹線で移動していた際のこと。電車のホームに向かうエレベーターで、ご高齢の方がゆっくりと歩いてこられて、乗るまでに少し時間がかかっていました。周囲には微妙な空気が流れ、私も正直、「早く乗ってもらえたら助かるけれど、まぁ仕方ないな」と内心思っていました。
そんなとき、その経営者の方が自然な口調で、こんな風に声をかけました。
「ゆっくりで大丈夫ですよ。」
ご高齢の方は「ありがとうございます」と笑顔で応え、その場の空気が和らぎました。私もその一言に、とても優しい気持ちになったのを、今でもよく覚えています。
今日は撮影は原爆ドームの近くでした。世界ではさまざまな問題が起きていますが、小さな親切からでも、少しずつ流れを変えていけたらと願っています。
ほんの少しだけ、勇気を出して声をかけられる。そんな人でありたいと、あらためて感じた一日でした。








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