人の仕事を撮るということ

先日、ある現場で、働いている方々のインタビューと仕事の様子を撮影する機会がありました。
久しぶりにご一緒するクライアントからのご依頼だったのですが、今回の撮影は自分にとってとても印象に残る仕事になりました。
撮影中、僕が使っているiPadのシステムについて、とても興味を持っていただきました。
撮影した写真をその場でiPadへ転送し、すぐに大きな画面で確認できるようにしています。
普段から当たり前のように使っている仕組みなのですが、
「これはいいね」
「本当に仕事が早いね」
と驚いていただきました。
僕自身、撮影の質はもちろんですが、現場をなるべく止めず、確認しながらスムーズに進めることも大事にしています。
そういった部分まで見てもらえたことは、素直に嬉しかったです。
ただ、今回の撮影で一番印象に残ったのは、そこではありませんでした。
カメラマンの仕事をしていると、本当にいろいろな場所へ行きます。
そして、いろいろな仕事をしている人に会います。
今回は何人もの方にインタビューをしながら、実際に働いている様子も撮影しました。
話を聞いていると、
なぜこの仕事をしているのか。
何を大切にしているのか。
どういう人になりたいのか。
これからどう成長していきたいのか。
そんなことが、少しずつ見えてきます。
また、経営する立場の方とお話ししていると、その人が何を作ろうとしているのか、そのためになぜそのような考え方をしているのか、といったところまで感じられることがあります。
そして面白いのは、その考え方を聞くだけでは終わらないことです。
実際にその場所で働いている人を見て、職場の雰囲気を感じ、スタッフの方の言葉を聞くことができます。
経営する人の考え方と、そこで働く人たちの姿が、どこかつながって見えることもあります。
今回は特に、働いている方々がとても前向きだったことが印象に残りました。
もっと勉強したい。
もっと成長したい。
自分たちの仕事に誇りを持ちたい。
そんな気持ちが、インタビューをしているこちらにも伝わってきました。
僕自身、その仕事について、外から見ていたときとは少し違うイメージを持っていました。
でも実際にその中に入り、そこで働いている人の話を聞くと、見え方が大きく変わりました。
こんなふうに仕事に誇りを持って働いている人たちがいるんだ。
この仕事は、本当に大切な仕事なんだな。
そんなことを感じました。
同時に、自分自身の仕事についても少し考えました。
自分は、自分の仕事にきちんと誇りを持てているだろうか。
なぜこの仕事をしているのか。
ただ目の前の仕事をこなすだけになっていないだろうか。
そんなことを考えるきっかけにもなりました。
僕は本を読むのが好きで、仕事や経営についての本もよく読みます。
本から学べることは、本当にたくさんあります。
ただ、こうして実際に仕事の現場に入り、そこで働く人から直接話を聞く経験は、また少し違います。
その人の表情を見ながら話を聞き、
実際の仕事を見る。
職場の空気を感じる。
そうすると、ただ知識として理解するのではなく、もっと実感として自分の中に残ります。
本を読む以上に強く心に残ることもあります。
改めて考えると、これはカメラマンという仕事のとても面白いところなのかもしれません。
写真や映像を撮るために、普段なら入ることのない場所へ行く。
普段なら会わない人と話をする。
そして、その人の仕事や考え方、生き方の一部を見せてもらう。
これまでいろいろな撮影をしてきましたが、振り返ると、僕自身もその一つ一つの現場からかなり多くのことを学ばせてもらってきたのだと思います。
撮影を通して、知らなかった世界を知る。
人の仕事を知ることで、自分の仕事についても考える。
そして、そのたびに自分の考え方も少しずつ変わっていく。
今回も、写真を撮る以上に、いろいろなものを持ち帰ることができた一日でした。
こういう経験ができることも、カメラマンという仕事を続けていてよかったと思う理由の一つです。