ブックレビュー「世界で最も貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉」
世界で最も貧しい大統領
ホセ・ムヒカの言葉
佐藤美由紀 (著)
世界でいちばん貧しい大統領と呼ばれた前ウルグアイ大統領 ホセ・ムヒカさん。
2012年、環境の未来を全世界のリーダーで決めるリオデジャネイロ国連会議で、各国の大統領が無難なスピーチをする中、本音で無限に消費をする資本主義社会の問題の本質を突いたスピーチがあまりにも有名です。
SNSでたまたま出会ったこの本。恥ずかしながら私はムヒカさんのことを知りませんでした。そして2016年に来日されていたんですね。
ムヒカさんは、今の資本主義社会を「超消費主義」と呼んでいます。
古くなって飽きたら新しいものに買い換え、収入が増えればもっと高価なものが欲しくなる。
もし、このような消費を世界の80億の人が始めたら地球は一体どうなってしまうだろうか。。
私たちは欲望のまま傲慢になり、無限に消費をし続け、持続不可能な社会を作ってしまった。
今、毎日ニュースでは消費をやめたら、経済は止まってしまい失業者がたくさん出て不景気がやってくる、と。
しかし、立ち止まることのできない、余裕のない社会を、そういう生き方を選んできたのは我々自身ではなかったか。
最近読んだ本の中で、とても痛く、胸に突き刺さりました。この感動を誰かに伝えたくて、私は父にこの本をプレゼントしてみました。
私の父の世代は、物が需要に供給が追いついていない時代に育ち、物を買う事が豊かであり、お腹いっぱい食べれる事が幸せだ、という価値観が強いのだと思います。
そしてその子である私も、家の中に新しい家電や、便利な物がどんどん増えていき、そういう価値観を大きく受け継ぎ、今まで生きてきました。
テレビを見れば新しい物が欲しくなり、SNSを見れば他人と比べてもっといい高価な物が欲しくなる。
そのために一生懸命に働き、我々はもっとも肝心なことを忘れてしまった。
人生において最も大事な「時間」を。
「私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。幸せになるためにこの地球にやってきたのです。」
ムヒカさんの言葉が身に染みます。
今の時間は、私たちの今までの生き方をふりかえり、これからの生き方を考える大きなチャンスです。
もっとゆっくりと、人生について、幸せについて考えよう。そう思える本でした。
kindle Unlimitedで読み放題対象書籍でした、今なら無料で読めますのでオススメです!
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