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2018-05-20

仕事のカメラをNikon → SONY に変えた話

こんにちは、カメラマンの下山です。

フィルムのカメラの頃から、アシスタント時代から。それはもうずーっとメインでニコンの一眼レフのカメラを使っていましたが、

最近メインのカメラをSONYのカメラ(α7rというミラーレス機)に移行しつつあります。

 

IMG_4645

 

仕事内容によってNikonSONYを使い分けていて、まだ完全に乗り換えた訳ではありませんが、今後はミラーレスのカメラを使う機会が増えそうです。

今日はSONYのミラーレスを使って感じたことを書いてみます。

(仕事目線の、ちょっとマニアックな内容です。)

<メリット>

瞳フォーカスが凄すぎる。

 

ファインダーを覗かず、チルト液晶モニターを見ての撮影が増え、無理のない姿勢で撮影が出来る。

 

サイレント撮影で今まで撮れなかった写真が撮れる。

 

純正以外のレンズも使える

瞳フォーカスが凄すぎる。

人物撮影において、最も重要なことは「目」にピントがあっている事なのですが、

SONYαには「瞳フォーカス」という機能があって、ボタン(カスタムしていろんなボタンに設定できます)を

押し続けると常に目にピントを合わせ続けます。

もうこれが本当に素晴らしくて、精度がよく、完全に信用して撮影できる。

 

今までの一眼レフでは常にピントを合わせることに一番神経を使っていましたが、それが不要になりました。

この変化は凄まじく、掃除に例えると、ホウキが掃除機になったくらいの進化。

そのため、被写体の表情や構図など、他の事にもっと集中して撮影できるようになりました。

それと、一眼レフではあまり動かない被写体の場合のみ、前後を大きくボカす絞り開放の写真は撮れませんでした。(ピントを外してしまう可能性が高いため)

あえて保険的に、少し絞って撮影する事もありました。(少しピントがズレても使える写真にするため)

 

それが瞳フォーカスではかなりの精度(僕の体感では98%くらいです)で目にピントを合わせてくれる、「ガチピン」なので、カメラを信用して絞り開放で前後を大きくボカして撮影する機会が増えました。

 ファインダーを覗かず、チルト液晶モニターを見ての撮影が増え、無理のない姿勢で撮影が出来る。
DSC_3578

カメラが自動で目にフォーカスを合わせ続けてくれるので、ファインダーを覗かずにチルト式のモニターをみての撮影が増えました。

具体的に言うと、スタジオでカメラを三脚につけて撮るときはファインダーを覗かなくなりました。

これによって、撮影の疲労度がグンと下がりました。

ファインダーを覗いているときは猫背になってしまい、どうしても目や肩など、体に力が入り過ぎてどっと疲れてしまうのですよ、、。

これがかなり軽減されました!

 

また、カメラから顔を離して撮影ができるため、モデルと直接目を合わせて、表情やポーズの指示ができるようになり、

コミュニケーションが取りやすくなりました。

 

スタジオでの人物撮影は、もうSONY一択と言えます。

FullSizeRender

 

他のケースだと対談の撮影の時。

今までの一眼レフだとファインダーを覗く必要があったので、ずっと中腰や膝立ての姿勢をし続けて撮影してました。これがかなりしんどい。

αの撮影だと、ファインダーではなくチルトしたモニターを見て、立ったままでローアングルの撮影が出来るので、無理な姿勢をずっとし続けることがなくなりました。

サイレント撮影で今まで撮れなかった写真が撮れる。

これも今までNikonの一眼レフではできなかったことで、

αのミラーレスだと完全に無音でシャッターを切ることができます。

これによって被写体にカメラを意識させずにより自然な表情を狙うことができます。

相手に気づかれずにシャッターを切れるので、被写体に負担を少なくすることができます。

写真を撮りすぎてしまうと被写体にずっと緊張感を与えてしまって疲れさせてしまいます。

 

(ストロボを使った場合はサイレントシャッターは使えませんが、状況によってノンストロボ+サイレントシャッターの撮影に切り換えたりしてみたり。撮影の幅が広がりました!)

他にも講演スピーチ中の撮影、僕はあまり撮りませんが、コンサート会場や動物の撮影などでもサイレント撮影はかなりのメリットかあります。

純正以外のレンズも使える

今まで使っているニコンのレンズ資産は10本以上。

それを全てSONY純正を買うのはかなり敷居が高いです。

レンズアダプターを使うことで、他のメーカーのレンズもオートフォーカスで使うことができます。

(これはα7rを購入する大きな理由になりました!)

僕の持ってるNikonの下記の単焦点レンズは瞳フォーカスも使えました。

24mm f1.8

35mm f1.8

50mm f1.8

85mm f1.8

105mm f2.8

SONYのレンズは、僕がポートレートで使用する機会の多い、50mm85mmの2本だけ持っていますが、

やはり純正のレンズの方がAFが早いです。ですが、ポートレート撮影であればレンズアダプターでのNikonのレンズでも十分仕事で使えるレベルです。

24-70mmf2.870-200mmf2.8などのズームレンズではAFがかなり迷ってしまい、仕事だと使いにくいです。)

<デメリット>

センサーにホコリがつきやすい

 

撮影がニコンよりワンテンポ遅れる

 

全体的な使い勝手はまずまずで、トータルバランスでは圧倒的にニコンが使いやすい

 

 

 

 

 

 

 

センサーにホコリがつきやすい

 

ミラーレスは一眼レフと違って、レンズを外すと画像センサーがむき出しなため、ホコリがつきやすいです。

そのため、絞って撮影するとホコリが写ってしまいます。。何度かこの失敗をしてしまいました。

解決策としてはレンズ交換の時に目視で画像センサーをみて、ホコリが付いていないかチェック、付いていたらブロアーで吹き飛ばすようにしています。

撮影がニコンよりワンテンポ遅れる

 

これはずっと言われている事ですが、光学ファインダーに比べて電子ビューファインダーはやはりタイムラグがあります。

技術の進歩でどんどん短くなってきているものの、仕方がないものだと思います。

 

それと電源オフの状態で、「今この瞬間をすぐに撮りたい!」ということもあるのですが、一眼レフは電源を入れた瞬間からすぐにシャッターをきれますが、ミラーレスはワンテンポ遅れます。

微妙に変化する人の表情を切り取りたい場合だったり、動きものの撮影では一眼レフの方が使いやすいなーと思っています。

全体的な使い勝手はまずまずで、トータルバランスでは圧倒的にニコンが使いやすい

 

今年100周年を迎える老舗のニコン。やはり後発のソニーとは全体的な使い勝手が圧倒的に違います。

細かいところをあげると、

ボディーの持ちやすさ

ボタンの配置

ボタンの形

メニューの分かりやすさ

レンズの交換のしやすさ

ボディーの堅牢性

今撮りたい!時の瞬発力

防塵防滴性能(雨やホコリからの強さ)

などなど。ニコンは100年間で積み重ねてきた歴史があって、ユーザーからの細かいレビューが活かされているのだろうなぁと感じます。全体的なバランスでみるとソニーよりも圧倒的に使いやすくて信頼して使えます。ニコンの一眼レフでないと撮れない写真も多いです。

 

特に僕が使っているNikon D5は大きくて重いカメラではありますが、手に取ってみると凄くフィットしてボタンの配置もごく自然で、不思議とあまり重さを感じません。

現時点で、もしどちらのカメラひとつだけを選ぶとしたら?と聞かれたら「ニコン」と即答します。

やっぱり使いやすいし、ニコンの一眼レフはどんな撮影もこなせる万能なカメラだと思います。

ソニー、ニコン、キャノン。どれも日本の企業というのは有難く、誇らしいですね。素晴らしいテクノロジーの進化と共に、より良い写真をお届け出来る様に頑張ります。

おわり。

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